2025.05.21
不動産のフランチャイズ加盟料の相場は?費用内訳と資金が足りないときの対処法

著者情報

我妻 貴之(加盟開発課 部長) 詳細プロフィール
不動産業界で18年以上の経験を持ち、賃貸仲介から売買、競売入札、民泊運用まで幅広く対応。不動産経営の最適化を目指し、開業や事業拡大をサポート。
不動産フランチャイズへの加盟を検討する際、初期費用や定期的に発生するコストを理解することが成功への第一歩です。本記事では、加盟料の内訳や相場をわかりやすく解説し、資金が不足した場合の対処法もご紹介します。事業計画をスムーズに立てるための参考資料としてぜひお役立てください。

本記事では、不動産フランチャイズにかかる加盟料の相場と内訳、資金が足りないときの対処法を解説します。加盟店としての開業をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の要約
- 不動産フランチャイズ加盟料の内訳と相場
- 資金が不足した場合の2つの対処法
- 加盟前に確認すべき契約条件のポイント
不動産フランチャイズ加盟料の内訳や加盟にかかる費用
不動産フランチャイズの加盟店になるためにかかるのは、次のような費用です。
- 加盟金
- 保証金
- ロイヤリティ
- その他使用料
これらの中でも“必ず発生する費用”と、“契約内容によって発生する費用”があります。
それぞれがどのような費用で、どのようなときに発生するのかを、以下に詳しく見ていきましょう。
1.加盟金(必ず発生する費用)
フランチャイズ加盟時に必ず支払うのが、「加盟金」です。
加盟金を支払うことでフランチャイザーの商標やブランド名を使い、経営にかかわるノウハウ提供を受ける許可を得られます。契約金と同じ扱いになるため、解約時に返金されることはありません。
また、加盟金の金額はフランチャイザーごとに異なり、同じフランチャイザーでも出店場所によって金額が変わることもあります。契約前に必ず確認しておきましょう。
2.保証金(契約内容によっては発生する費用)
ロイヤリティの支払いができなくなったときのために、担保としてフランチャイザーに預けるのが「保証金」です。“預り金”の名目なので、フランチャイズ契約が終わるまでは預けておき、遅延や未納がなければ契約終了時に返金されます。
保証金の有無はフランチャイザーによって異なるので、“契約内容によっては発生する費用”費用です。

なお、SUMiTASフランチャイズへの加盟に保証金はかかりません。
3.ロイヤリティ(必ず発生する費用)
「ロイヤリティ」は、商標やブランド名の使用のほか、経営にかかわるノウハウ提供を受けるために毎月支払う費用です。
支払い方法には毎月固定額を払う「定額方式」と、月ごとの売上に応じた割合を払う「定率方式」があり、加盟を続ける限りは必ずかかります。

加盟時に支払い方法を選べる場合もあれば、あらかじめ決まっている場合もあります。
4.その他使用料(契約内容によっては発生する費用)
フランチャイズ加盟店になると、不動産実務を円滑に進めるためのシステムの提供のほか、面談や成功事例の情報共有などの、さまざまなサポートが受けられます。
しかし、ロイヤリティに含まれる提供内容はフランチャイザーごとに異なり、システム使用料や広告費がロイヤリティと別途でかかることもあります。
これらはロイヤリティと同様に支払い続ける費用になるので、使用料の有無、金額、支払い頻度の3つをよく確認しておきましょう。
5.違約金(契約内容によっては発生する費用)
加盟料ではありませんが、フランチャイズ加盟で忘れてはいけないのが「違約金」です。
フランチャイズ契約の期間満了前に中途解約したときや、契約違反行為があったときなどに、発生する可能性があります。
フランチャイズ加盟は「ロイヤリティの支払いが厳しい」「加盟のメリットがわからなくなった」などの理由から、中途解約をする方も少なくありません。とくに事業の継続が難しくなったときに違約金が払えなければ、八方ふさがりになってしまう恐れがあります。
違約金の金額と支払い条件については契約書に記載があるので、契約前によく確認してください。

なお、SUMiTASフランチャイズに違約金はなく、3か月前の予告で中途解約が可能です。
不動産のフランチャイズ加盟料の相場
不動産フランチャイズの加盟にあたって必ずかかる費用については、開業資金を考えるためにはまず相場を把握して、本当に加盟すべきかを慎重に検討しなくてはなりません。
ここではフランチャイズ加盟に必要な、「加盟金」と「ロイヤリティ」の相場をお伝えします。事業計画を立てるときや、フランチャイザーを比較するときの参考にしてください。

1.加盟金の相場
不動産フランチャイズにおける加盟金は、100〜300万円が相場です。
「想像していたよりも高い」と思うかもしれませんが、一般的な加盟金相場は飲食店が200〜300万円、学習塾が100〜300万円、ジムが100~400万円なので、業界相場で考えると平均的な金額です。

加盟金として支払ったお金は、税法上の「繰延資産」にあたるため、長期前払費用として契約期間に合わせて減価償却ができます。加盟金はフランチャイズ加盟店になるために欠かせない初期費用なので、しっかりと事業計画書に組み込んでおきましょう。
2.ロイヤリティの相場
不動産フランチャイズにかかるロイヤリティは、定額方式で10〜30万円、定率方式で売上の5〜10%が相場です。
他業界においても、飲食店が売上の3〜10%、学習塾が売上の10〜30%、ジムが売上の12%〜15%万円(定額5〜30万円)なので、加盟金と同様に平均的な金額と言えるでしょう。

しかし支払い方式によっては、手元に残るお金が変わってくる可能性があります。
たとえば定額方式で月20万円なら、売上が0円でも1,000万円でも毎月支払うロイヤリティは20万円です。売上が増えたときには手元に残るお金も増えますが、売上が少ない月や開業当初の売上が安定しづらい期間は、支払いが厳しくなるリスクがあります。
一方定率方式は、毎月の売上に応じて支払うロイヤリティが決まる仕組みです。
たとえば割合が10%なら、売上が1,000万円の月はロイヤリティが100万円になりますが、0円ならばロイヤリティも0円になります。売上が増えるとその分ロイヤリティも増えてしまいますが、売上が少ないときには負担を減らせる点がメリットです。
どちらの方法もメリットとデメリットがあるので、見込売上などから慎重に考えましょう。
不動産のフランチャイズ加盟料が足りないときの対処法
開業資金を考えるときにはフランチャイズへの加盟料だけではなく、事務所のテナント料や生活費のような、当面の運転資金も含めて考えなくてはなりません。

不動産会社の開業資金は400〜1,000万円が相場ですが、明らかに資金不足だと感じたときには、どうやって用意すればいいのでしょうか。
最後に、資金が足りないときの対処法を2つ説明します。
補助金制度の活用
1つ目の方法が、補助金制度の活用です。
不動産会社を開業するときに使える可能性があるのは、次の2つの補助金制度です。
- 小規模事業者持続化補助金
- IT導入補助金
「小規模事業者持続化補助金」では、販路開拓や生産性向上にかかる費用が補助されます。
補助上限額は50万円(補助率2/3まで)と少額ではありますが、幅広い経費が対象となっているため、開業資金が足りないときには有力な制度となるでしょう。
「IT導入補助金」は、顧客管理システムの導入やウェブサイトの構築のような、ITの導入にかかる費用の一部が補助される制度です。業務工程や業務種別に応じて、5〜450万円(補助率は1/2)が支給されます。
補助金申請の際には事業計画書の提出が必要です。申請書作成のポイントは、事業の具体的な成果を明示することです。開業資金や補助金制度の詳細は以下記事で説明していますので、ぜひこちらも参考にしてください。
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参考:商工会議所地区「小規模事業者持続化補助金」
参考:サービス等生産性向上IT導入支援事業「IT導入補助金2024」
日本政策金融公庫の利用
2つ目の方法が、日本政策金融公庫の利用です。
日本政策金融公庫は開業・起業をする人に対して積極的に融資を行っており、「新規開業資金」を利用すれば、上限7,200万円(うち運転資金4,800万円)の融資が受けられる可能性があります。
返済期間は設備資金が20年以内、運転資金が10年以内と民間金融機関よりも長いので、資金不足のときに利用を検討すると良いでしょう。
参考:日本政策金融公庫「新規開業資金」
不動産フランチャイズの加盟料や初期費用をしっかり確認しよう
不動産フランチャイズに加盟するためには、加盟金、保証金、ロイヤリティ、その他使用料などの、さまざまな加盟料がかかります。
中でも加盟金とロイヤリティは必ずかかる費用で、フランチャイザーを比較するときの指標のひとつです。加盟前に相場を理解しておかなくてはなりません。
Point!
SUMiTASフランチャイズでは、加盟金150万円、ロイヤリティ5万円で、営業マニュアルや集客方法などの経営にかかわる最大限の支援をいたします。
解約の場合は、3か月前の予告を行えば、違約金も発生しません。事業計画などの相談も承っておりますので、不動産事業に新規参入をご検討の方は、お気軽にご相談ください。