2026.01.28
NEWフランチャイズオーナーとは?成功するための考え方と始め方を解説

著者情報

我妻 貴之(加盟開発課 部長) 詳細プロフィール
不動産業界で18年以上の経験を持ち、賃貸仲介から売買、競売入札、民泊運用まで幅広く対応。不動産経営の最適化を目指し、開業や事業拡大をサポート。
フランチャイズ加盟による独立開業は、ゼロからの起業に比べてリスクを抑えながらビジネスを始められる方法として注目されています。一方で、「オーナーになるには何が必要なのか」「成功するために何を意識すべきか」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フランチャイズオーナーを目指す方に向けて、基本的な仕組みから仕事内容、開業までのステップ、成功のためのポイントまでを詳しく解説します。独立開業やフランチャイズ加盟を検討する際の参考にしてください。
※本記事で紹介している内容は、フランチャイズ全般に共通する一般的な考え方や傾向をまとめたものです。SUMiTASを含む特定のフランチャイズの加盟条件や契約内容を示すものではありません。
目次
フランチャイズオーナーとは

フランチャイズオーナーとは、本部(フランチャイザー)と契約を結び、そのブランドやノウハウを活用して事業を運営する経営者のことです。まずは、フランチャイズの基本的な仕組みとオーナーの立場について整理しておきましょう。
フランチャイズの基本的な仕組み
フランチャイズとは、本部が開発したビジネスモデルやブランド、運営ノウハウを加盟店に提供し、加盟店はその対価としてロイヤリティ(加盟料・継続費用)を支払う仕組みです。

| 項目 | 本部(フランチャイザー) | 加盟店(フランチャイジー) |
|---|---|---|
| 役割 | ブランド・ノウハウの提供 | 店舗運営・顧客対応 |
| 提供するもの | 商標使用権、マニュアル、研修、販促支援 | 加盟金、ロイヤリティ、人材・資金 |
| 責任範囲 | ブランド管理、商品開発、全体戦略 | 現場の経営判断、スタッフ管理、売上確保 |
コンビニエンスストアや飲食店だけでなく、不動産業界でもフランチャイズ展開は一般的です。

不動産フランチャイズの場合、売買仲介や賃貸管理のノウハウ、反響獲得の仕組みなどを本部から提供を受けながら事業を運営します。
オーナーの立場と責任
フランチャイズオーナーは、本部から支援を受けながらも「独立した事業主」として経営責任を負う立場です。店舗運営責任者やエリアマネージャーとは異なり、以下のような責任を自ら担います。

- 開業資金の調達と投資判断
- 店舗の収益管理と損益の責任
- スタッフの採用・育成・労務管理
- 地域の顧客開拓と信頼構築
- 法令遵守とコンプライアンス対応

本部のブランド力やノウハウを活用できる点は大きなメリットですが、最終的な経営判断と責任はオーナー自身にあることを理解しておく必要があります。
フランチャイズオーナーの仕事内容
フランチャイズオーナーの具体的な業務は、業種や本部の方針によって異なります。ここでは、一般的な仕事内容と本部との関係性について解説します。
店舗運営とマネジメント
フランチャイズオーナーの主な業務は、店舗の運営とマネジメントです。日々の業務は多岐にわたります。

| 業務カテゴリ | 具体的な内容 |
|---|---|
| 売上管理 | 日次・月次の売上確認、目標設定、収支管理 |
| 人材管理 | スタッフの採用、シフト管理、教育・育成 |
| 顧客対応 | 接客、クレーム対応、顧客満足度向上施策 |
| 販促活動 | 地域への広告宣伝、キャンペーン企画・実施 |
| 設備管理 | 店舗・設備のメンテナンス、備品管理 |
| 行政対応 | 許認可の維持、届出、法令対応 |
| 資金調達 | 事業に必要なお金を集めること |
| 広告宣伝 | お客様に知ってもらい、来店を促すこと |
| 労務管理 | スタッフの雇用・勤怠・働く環境を整えること |
| BCP策定 | 災害や緊急時でも事業を続けるための計画を作ること |

オーナー自身が現場に立つケースもあれば、店長やスタッフに現場を任せて経営に専念するケースもあります。事業規模や本部の方針、オーナー自身の志向によって働き方は変わります。
FC本部との関係性と役割分担
フランチャイズ経営では、本部との連携が欠かせません。どこまでを本部が担い、どこからをオーナーが担うかは、契約内容によって異なります。
一般的な役割分担の例は以下の通りです。
| 項目 | 本部が担うこと | オーナーが担うこと |
|---|---|---|
| ブランド | 商標管理、ブランディング | ブランドイメージの維持 |
| ノウハウ | マニュアル提供、研修実施 | 現場での実践、応用 |
| 集客 | 全国的な広告、ポータルサイト運用 | 地域密着の営業活動 |
| 商品・サービス | 開発、仕入れルートの確保 | 現場での提供、品質維持 |
| 経営支援 | 定期的なSV訪問、データ分析支援 | 改善策の実行、報告 |
本部からの支援内容はフランチャイズによって大きく異なります。加盟前に、どのようなサポートを受けられるのかを具体的に確認しておくことが重要です。
※本記事で紹介している内容は、フランチャイズ全般に共通する一般的な考え方や傾向をまとめたものです。SUMiTASを含む特定のフランチャイズの加盟条件や契約内容を示すものではありません。
フランチャイズオーナーになる方法
フランチャイズオーナーを目指す場合、開業までにはいくつかのステップを踏む必要があります。ここでは、基本的な流れと準備すべきことを解説します。
フランチャイズ加盟から開業までの一般的な流れ
フランチャイズ加盟から開業までの一般的な流れは以下の通りです。

- 情報収集・業界研究
- どの業界・業種で開業するかを検討
- 複数のフランチャイズ本部を比較
- 説明会・個別相談への参加
- 本部の事業内容やサポート体制を確認
- 疑問点や不安を直接質問
- 事業計画の策定
- 開業資金の見積もり、収支シミュレーション
- 金融機関への融資相談(必要に応じて)
- 加盟契約の締結
- 契約内容の確認、弁護士への相談(推奨)
- 加盟金・保証金の支払い
- 開業準備
- 物件選定、内装工事、設備導入
- 必要な許認可の取得
- 研修の受講
- 本部が提供する研修プログラムへの参加
- 業務の基本を習得
- 開業
- 営業開始、集客活動の本格化

業界や本部によってスケジュールは異なりますが、情報収集から開業まで数か月〜1年程度かかるケースが一般的です。
必要な資金と事前準備
フランチャイズ開業には、まとまった資金が必要です。業種や本部によって金額は大きく異なりますが、主な費用項目は以下の通りです。
| 費用項目 | 内容 |
|---|---|
| 加盟金 | フランチャイズに加盟するための初期費用 |
| 保証金 | 本部に預ける担保金(退会時に返還されることが多い) |
| 研修費 | 開業前研修の参加費用 |
| 物件取得費 | 店舗・事務所の賃貸契約にかかる費用 |
| 内装・設備費 | 店舗の内装工事、什器・設備の導入費用 |
| 運転資金 | 開業後、売上が安定するまでの運営費用 |
| 広告宣伝費 | 開業時の告知、販促活動の費用 |
| システム導入費 | 業務に必要なシステム導入費用 |
不動産フランチャイズの場合、宅地建物取引業の免許取得も必要です。免許取得には営業保証金(1,000万円)または保証協会への加入(弁済業務保証金分担金60万円)が求められます。
開業資金は自己資金だけでなく、日本政策金融公庫の創業融資や銀行融資を活用するケースも多くあります。事前に金融機関への相談を進めておくと、資金計画を立てやすくなります。
※本記事で紹介している内容は、フランチャイズ全般に共通する一般的な考え方や傾向をまとめたものです。SUMiTASを含む特定のフランチャイズの加盟条件や契約内容を示すものではありません。
フランチャイズオーナーのメリット・デメリット
フランチャイズ加盟による開業には、独立開業にはないメリットがある一方、デメリットも存在します。両面を理解した上で判断することが大切です。
メリット
フランチャイズオーナーになるメリットは、主に以下の点が挙げられます。

- 【未経験でも参入しやすい】
- 本部のノウハウやマニュアルがあるため、業界未経験でも開業できる
- 研修やサポートを通じて必要なスキルを習得できる
- 【ブランド力を活用できる】
- 知名度のあるブランドを使うことで、集客のハードルが下がる
- 信頼性の構築に時間がかからない
- 【経営ノウハウを共有してもらえる】
- 成功事例やマーケティング手法を本部から学べる
- 自分でゼロから試行錯誤する必要がない
- 【リスクを抑えて開業できる】
- 実績のあるビジネスモデルを再現できるため、失敗リスクを軽減できる
- 開業後も本部からのサポートを受けられる
- 【仕入れ・システムの効率化】
- 本部のスケールメリットを活かした仕入れやシステムを利用できる
- 【事業拡大の可能性が高い】
- 一店舗の成功を土台に、2店舗、3店舗と拡大し、地域一帯を支える経営者へ成長できる可能性がある
デメリット
一方で、フランチャイズオーナーには以下のようなデメリットもあります。

- 【ロイヤリティの負担】
- 売上や利益の一部を本部に支払い続ける必要がある
- 収益が圧迫される可能性がある
- 【経営の自由度が制限される】
- 独自のサービスや価格設定が認められないケースがある
- 本部の方針に従う必要がある
- 【契約期間の縛り】
- 途中解約には違約金が発生することが多い
- 契約更新時の条件変更リスク
- 【本部の経営状況に影響を受ける】
- 本部の業績悪化やブランドイメージの低下が自店に影響する
- 他の加盟店の不祥事が波及するリスク
- 【競業避止義務】
- 契約終了後も同業種での開業が制限されることがある
メリット・デメリットのどちらが大きいかは、本部との相性や自分の志向によって変わります。複数の本部を比較し、自分に合ったフランチャイズを選ぶことが重要です。
フランチャイズオーナーに向いている人の特徴
フランチャイズオーナーとして成功しやすい人には、いくつかの共通点があります。自分の適性を確認する参考にしてください。
【あなたは当てはまる?】成功するオーナーに共通する5つの特徴
フランチャイズで成功しているオーナーには、以下のような特徴が見られます。
| 特徴 | 理由 |
|---|---|
| 本部のやり方を素直に実践できる | 実績のあるノウハウを忠実に再現することで成果が出やすい |
| 地道な努力を継続できる | 開業後すぐに成果が出るとは限らず、粘り強さが必要 |
| 数字に基づいた経営判断ができる | 売上・経費・利益を把握し、改善策を実行できる |
| 人を育てることに関心がある | スタッフのマネジメントが店舗運営の鍵になる |
| 地域に根ざした営業ができる | 地元のネットワークを活かした集客が有効 |
| 変化に柔軟に対応できる | 市場環境や本部の方針変更にも対応が求められる |
逆に「自分のやり方で自由にやりたい」「本部のルールに縛られたくない」という志向が強い方は、フランチャイズよりも完全独立開業の方が向いている可能性があります。
また、経営者としての覚悟も重要です。サラリーマン時代のように「会社が守ってくれる」という感覚ではなく、自分で決断し、責任を取る姿勢が求められます。

私が100名以上の不動産フランチャイズオーナーさんと関わってきた経験では、「”再現性”を信じられる人」の成功率が高いように感じます。
・うまくいっている事例があるなら、まず同じ通りにやってみる人
・失敗を「センスがない」ではなく、「手順のズレ」として捉えられる人
・短期のひらめきより、地味でも積み重ねを選べる人
フランチャイズで成功するためのポイント
フランチャイズ加盟を成功につなげるためには、本部選びと開業後の経営姿勢が重要です。押さえておきたいポイントを解説します。
失敗しない本部の選び方──契約前に必ず確認すべきこと
フランチャイズ成功の第一歩は、本部選びです。以下の点を確認しながら比較検討しましょう。
- 本部の経営状況と実績
- 加盟店数の推移、撤退率、本部の財務状況
- 直営店の実績があるか
- サポート体制の具体性
- 開業前研修の内容と期間
- 開業後のフォロー体制(SV訪問頻度、相談窓口)
- ロイヤリティと費用の透明性
- ロイヤリティの計算方法(売上連動・定額など)
- 追加費用の有無(広告分担金、システム利用料など)
- 契約内容の確認
- 契約期間、更新条件、解約時の条件
- 競業避止義務の範囲と期間
- 既存オーナーの声
- 可能であれば既存加盟店オーナーから話を聞く
- 満足度や課題を直接確認する
契約書は必ず熟読し、不明点は質問しましょう。可能であれば、契約前に弁護士など専門家に相談することをおすすめします。
長く繁盛店を続けるための3つの視点
開業後、長く安定した経営を続けるためには、以下のような視点が重要です。
- 本部のノウハウを徹底的に実践する
- まずは本部の成功パターンを忠実に再現する
- 自己流のアレンジは、基本を習得してから
- 数字を把握し、改善を続ける
- 売上・利益・経費を定期的に確認する
- 問題があれば早期に対策を打つ
- 人材育成に力を入れる
- 優秀なスタッフが定着すれば、オーナーの負担が軽減される
- 採用・教育・評価の仕組みを整える
- 本部との関係を良好に保つ
- SVや本部担当者との定期的なコミュニケーション
- 課題や要望を適切に共有する
- 地域での信頼を積み重ねる
- 地元のお客様との関係構築を大切にする
- 口コミや紹介が安定集客につながる
フランチャイズで成功しているオーナーの多くは、「本部のノウハウを素直に実践しながら、地域に合わせた工夫を加えている」という共通点があります。本部任せにせず、オーナー自身が経営者としての意識を持ち続けることが成功の鍵といえます。

まとめ:フランチャイズオーナーとして成功するために大切なこと
フランチャイズオーナーは、本部のブランドやノウハウを活用しながら独立事業主として経営を行う立場です。未経験からでも参入しやすく、リスクを抑えて開業できるメリットがある一方、ロイヤリティ負担や経営自由度の制限といったデメリットもあります。
記事のポイントを整理すると、以下の通りです。
- フランチャイズオーナーは本部と契約を結び、ブランド・ノウハウを活用して事業を運営する
- 店舗運営、人材管理、売上管理など、経営全般を担う立場
- 開業には加盟金、物件取得費、運転資金など、まとまった資金が必要
- メリットは未経験参入のしやすさ、ブランド活用、ノウハウ共有
- デメリットはロイヤリティ負担、経営自由度の制限、本部依存リスク
- 本部のやり方を素直に実践でき、地道に努力を続けられる人が成功しやすい
- 本部選びでは、サポート体制、費用の透明性、契約内容を慎重に確認する
- 安定経営のためには、数字の把握、人材育成、地域での信頼構築が重要

フランチャイズ加盟は、正しい本部を選び、経営者としての意識を持って取り組むことで、独立開業の有力な選択肢となります。複数の本部を比較し、自分の志向や強みに合ったフランチャイズを見つけることから始めてみてください。







