不動産会社の開業資金はいくら必要?内訳と自己資金の目安、総額を左右する3つの条件

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我妻 貴之(加盟開発課 部長) 詳細プロフィール
不動産業界で18年以上の経験を持ち、賃貸仲介から売買、競売入札、民泊運用まで幅広く対応。不動産経営の最適化を目指し、開業や事業拡大をサポート。
不動産会社を開くのに、いくら用意すればよいのでしょうか。調べると「400万〜500万円」「1,000万円」とさまざまな数字が出てきますが、どれも一つの目安にすぎません。開業資金の総額は、次の3つの選び方で大きく変わるからです。
- 保証協会に入るか、営業保証金を供託するか
- 事務所を自宅に置くか、テナントを借りるか
- フランチャイズに加盟するか
もう一つ見落とされやすいのが、開業資金とは別に要る運転資金です。事務所の家賃は開業の前から出ていきますが、仲介手数料が入ってくるのは、早くても売買契約を結んだときです。売主側の仲介なら、売主から売却を任され、買主が決まるまで入金はありません。この間を支えるお金も、最初に用意しておく必要があります。
この記事では、開業資金の内訳を「法律で金額が決まっている費用」と「選び方で変わる費用」に分け、お金が出ていく順番、自己資金の目安、足りない分の調達方法まで順に整理します。
不動産会社の開業資金の目安
最初に、手がかりになる数字を2つ挙げます。
| 目安 | 金額 | 出どころ |
|---|---|---|
| SUMiTASで開業する場合の最小想定 | 開業資金 おおよそ500万〜600万円(税別)、運転資金 おおよそ月70万円程度から | SUMiTASの公開情報 |
| 開業にかかった費用(全業種) | 中央値600万円、平均975万円 | 日本政策金融公庫総合研究所「2025年度新規開業実態調査」 |
この数字は、日本政策金融公庫(以下、公庫)が融資した開業後1年以内の企業を対象にした調査で、不動産業に限らない全業種の値です。
SUMiTASの最小想定には、加盟金・不動産免許取得費・店舗取得費・看板設置費・店舗内装費などが含まれます。事務用品はリース契約を想定しています。運転資金には、人件費・地代・光熱費・ロイヤリティ・各種リース代金・ガソリン代金・広告費・その他雑費が含まれ、事務用品と営業車はリース契約を想定しています。いずれも地域や開業時の規模によって変わります(よくあるご質問)。
私たちが加盟をご検討中の方にお示ししている試算の例では、開業資金は合計520万円(税別)で、内訳は次のとおりです。
- 加盟金: 200万円
- 保証協会と業界団体への入会: 147万円前後
- 備品(リースで用意するものを除く): 50万円〜
- 店舗の改装: 40万円〜
- 店舗の契約: 30万円〜
- 看板の設置: 30万円
- 法人の設立: 20万円前後
- 宅建業免許の申請手数料: 3万3,000円
協会への入会は、宅建協会の系統か全日本不動産協会の系統か、また地域によって変わります。

運転資金は、私たちの試算では、人を雇わずに1人で運営する場合で、役員報酬の月20万円を含めて初年度は月73万円程度です。
開業資金の内訳
法律で金額が決まっている費用
宅地建物取引業(宅建業)を営むには免許が要り、開業の前に、取引の相手方を守るための保証の手続きを済ませる必要があります。ここは法律で金額が決まっています。
| 費用 | 金額 | 根拠 |
|---|---|---|
| 免許の申請手数料(1つの都道府県にだけ事務所を置く知事免許) | 3万3,000円(多くの都道府県) | 各都道府県の条例 |
| 免許の登録免許税(2つ以上の都道府県に事務所を置く大臣免許) | 9万円 | 登録免許税法 |
| 営業保証金(供託する場合) | 主たる事務所1,000万円、その他の事務所ごとに500万円 | 宅建業法25条・同法施行令2条の4 |
| 弁済業務保証金分担金(保証協会に入る場合) | 主たる事務所60万円、その他の事務所ごとに30万円 | 宅建業法64条の9・同法施行令7条 |
営業保証金と分担金は、どちらか一方です。保証協会に入って分担金を納めた会社は、営業保証金を供託しなくてよいと定められています(宅建業法64条の13)。
注意したいのは、保証の手続きが済むまで営業を始められないことです。営業保証金を供託した場合は、供託したことを免許を受けた都道府県知事などに届け出た後でなければ、事業を始めてはならないと定められています(宅建業法25条5項)。免許を受けてから3か月以内に届け出がないと催告があり、催告が届いてから1か月以内に届け出なければ、免許を取り消されることがあります(同条6項・7項)。
宅建士の資格を取ったばかりの方は、宅建士としての登録にも費用がかかります。登録の手続きと費用は宅建合格後の手続きと登録の流れで説明しています。
加入する団体で変わる費用
保証協会に入る場合は、分担金60万円のほかに、入会金や年会費がかかります。保証協会は全国に2つあり、全国宅地建物取引業保証協会(宅建協会の系統)と不動産保証協会(全日本不動産協会の系統)です。どちらも、都道府県ごとの本部と、業界団体への入会がセットになっています。
入会時にかかる額は、都道府県と団体によって違います。主な10都道府県について、各団体の公式サイトに載っている額を集めると次のとおりです。
| 都道府県 | 宅建協会の系統 | 全日本不動産協会の系統 |
|---|---|---|
| 北海道 | 97万2,800円 | 90万円+年会費7万2,000円(月割) |
| 宮城 | 146万6,000円 | 146万7,000円(関連団体を含む) |
| 東京 | 155万5,000円(関連団体を含む。減額適用で136万5,000円。保証協会の入会金を分納すると入会時は126万5,000円) | 133万2,000円(関連団体を含む。減額適用で97万2,000円、2027年3月31日まで) |
| 神奈川 | 143万9,000円(入会金の減額を適用した額。2026年10月31日まで) | 162万1,400円(減額適用で142万1,400円、2026年10月31日まで予定) |
| 埼玉 | 153万3,600円(関連団体を含む。減額適用で133万3,600円、2027年3月31日まで) | 99万円(年会費を含まない) |
| 千葉 | 130万8,800円(年会費を含まない) | 公式サイトに記載なし |
| 愛知 | 172万5,400円(代表者が専任の宅建士を兼ねる場合。兼ねない場合は194万9,400円。内訳を当社で合計) | 167万6,500円 |
| 大阪 | 140万円(年会費を含まない) | 113万9,000円(減額適用後。2026年12月21日受付分まで) |
| 兵庫 | 144万2,000円(会費を含まない) | 146万円 |
| 福岡 | 167万1,400円(関連会社の株券と通信講座の受講料を含む) | 143万5,000円(減額適用で118万5,000円) |
※主たる事務所1か所・新規開業・4月入会の場合。いずれも分担金60万円を含む。各団体の公式サイトの記載(2026年9月23日時点。福岡の宅建協会の系統は2026年10月4日時点)。年会費は入会月による月割が多く、関連団体の費用を含むかどうかも団体によって違います。
表を見ると分かるように、分担金60万円に入会金や年会費を足すと、多くの地域で100万円を超えます。同じ都道府県の中でも、団体と減額キャンペーンの有無で数十万円違うことがあります。ネットで見かける「入会金はいくら」という数字が記事ごとに食い違うのは、地域と、含んでいる費目と、キャンペーンの時期がそろっていないためです。
自分の地域の額は、宅建協会と全日本不動産協会の都道府県本部の「入会案内」のページで確かめられます。そのときは、分担金・入会金・年会費・関連団体の費用のどこまでが含まれた額かを見てください。
事務所と備品の費用
宅建業の事務所は、営業の拠点として継続的に使えて、社会通念上事務所と認められる程度の形態を備えたものとされています(国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」)。自宅の一室を事務所にすれば家賃や敷金・礼金は抑えられますが、住まいの部分と分けられるかなどで、改装が要ることもあります。テナントを借りる場合は、敷金・礼金・前家賃と内装の費用がかかり、開業後は毎月の家賃が出ていきます。
事務所の要件と、自宅で開業するときの注意点は不動産業の開業における事務所の審査要件にまとめています。机やパソコン、コピー機などの備品は、購入のほかにリース契約を使う方法もあります。
SUMiTASでは、店舗は10〜15坪ほど、賃料は月10万〜20万円程度を目安にお勧めしています。路面店が理想ですが、飛び込み来店の集客がほとんど見込めないビジネスモデルのため、空中店舗でも問題なく開業できます。ただし、マンションや自宅の一室は、お客様の不安感を助長する可能性が高まるため、お勧めしていません。備品では、社用車、パソコン、印刷できる複合機が必ず要ります。
法人設立の費用
会社を作って開業する場合は、設立の登記に登録免許税がかかります。株式会社は資本金の額の1,000分の7で、15万円に満たないときは15万円です。合同会社は同じく1,000分の7で、6万円に満たないときは6万円です(登録免許税法 別表第一)。株式会社の場合は、このほかに定款の認証の手数料もかかります。
個人事業主として開業すれば、これらの費用はかかりません。個人で始める場合の考え方は個人事業主として不動産業で開業するメリットとデメリットで説明しています。
開業資金の総額を左右する3つの条件
保証協会に入るか、営業保証金を供託するか

総額への影響がいちばん大きいのが、この選び方です。営業保証金を供託すると、主たる事務所だけで1,000万円を用意することになります。保証協会に入る場合は、分担金60万円に入会金や年会費を足して、前の表のとおり、4月に入会する場合はおおよそ97万〜173万円です。上限の愛知(宅建協会の系統)は代表者が専任の宅建士を兼ねる場合の額で、兼ねない場合は194万9,400円になります。
供託したお金は、営業を続けている間は手元から離れます。開業時に用意するお金は、保証協会に入るほうが800万円以上少なく済みます。
事務所を自宅に置くか、テナントを借りるか
自宅に置けば、初期費用も毎月の家賃も抑えられます。一方で、事務所の要件を満たせるかどうかは間取りと使い方しだいで、都道府県の窓口の判断も確認が必要です。テナントを借りる場合は、物件を探す時間と、契約時にまとまったお金がかかります。なお、SUMiTASでは、マンションや自宅の一室での開業はお勧めしていません(理由は「事務所と備品の費用」の節に書いています)。
フランチャイズに加盟するか
フランチャイズに加盟すると、加盟金と毎月のロイヤリティが加わります。SUMiTASの場合は加盟金200万円、ロイヤリティ月10万円(いずれも税別)です。その代わりに、集客用のWebサイトや査定ツール、業務システムを自分で一から用意する費用と手間は省けます。本部に払うお金の内訳と、3年間の総額の出し方は不動産フランチャイズの加盟料で詳しく説明しています。
開業資金とは別に要る運転資金

開業前から出ていくお金
免許の申請書には、事務所の名称と所在地を書きます(宅建業法4条1項4号)。そのため、事務所は免許を申請する前に決めておく必要があり、テナントを借りる場合は、その時点から家賃が発生します。
免許の審査には時間がかかります。東京都は補正の期間を含めておよそ30〜60日を目安としており、当社が確かめたほかの6道府県も30日から60日程度の標準処理期間や目安を示しています。免許を受け、保証協会の手続きが済んだら開業です。東京都の2つの協会のように、知事免許なら免許の申請中から入会の手続きを始められるところもあり、並行して進めればその分だけ開業が早まります(協会の手続きには約2か月かかるとする案内もあります)。順番と期間は不動産会社を開業する流れで説明しています。この間、売上はなくても家賃は出ていきます。
開業から最初の入金までの期間
開業してすぐに仲介手数料が入るわけではありません。売主側の仲介なら、売主から売却を任されて売りに出し、買主が決まって売買契約を結ぶまで、手数料は入りません。
東日本不動産流通機構の公表統計では、2025年の首都圏で、レインズに登録されてから成約に至るまでの日数は、中古マンションで平均82.5日、中古戸建住宅で平均100.9日、土地で平均89.8日でした。売りに出してから契約までに、平均でおよそ3か月かかっていることになります。
仲介手数料は、売買契約のときに半額、決済・引き渡しのときに残りの半額を受け取る定め方が一般的です(東京都「不動産取引の手引き」)。首都圏の平均でみると、最初の入金は、売りに出してから約3か月後の契約時に半分、決済時に残りが入る、という流れになります。
売主の側から見ても、仲介での売却は時間がかかるものと受け止められています。SUMiTAS郡山富田店の加藤 勇介様は、売主が仲介に出す場合について、次のように話しています。
お客様にとっても、仲介に出した場合は売れる時期が読みにくいじゃないですか。まず市場に出して、早くとも3ヶ月。実際にお金が入ってくるまである程度待つ、というイメージだと思うので。
(加藤 勇介様の事例紹介より)
SUMiTASの加盟店では、早い店で開業した月の翌月、多くの店で翌月から3か月の間に最初の成約があります。最初の入金は、私の見るところ開業から2〜4か月後、平均すると3か月後です。
運転資金を何か月分みるかの考え方
運転資金の月数は、次の2つを足して考えます。
- 開業前の月数: 事務所を借りてから、免許と保証協会の手続きが済んで開業するまで
- 開業後の月数: 開業してから、最初の仲介手数料が入るまで(売主側の仲介なら、売主を見つけるまでの期間+売り出してから契約までの期間。後者は首都圏の平均で約3か月。SUMiTASの加盟店では、開業から最初の入金まで2〜4か月が目安)
「運転資金は3〜6か月分」とよく言われますが、この足し算をしてみると、その幅になる理由が見えてきます。開業前に売主との接点を作っておけるかどうかで、開業後の月数は短くも長くもなります。
自己資金の目安
私は、加盟をご検討中の方に、開業資金と運転資金を合わせて800万〜1,000万円を目安に用意することをお勧めしています。上で挙げた開業資金500万〜600万円に、月73万円の運転資金を4〜6か月分足すと、およそ790万〜1,040万円になり、この目安と重なります。4〜6か月は、事務所を借りてから開業までが2か月ほどで済んだ場合に、開業から最初の入金までの2〜4か月を足した月数で、手続きが長引けばその分増えます。

開業資金をすべて自己資金でまかなう人は多くありません。日本政策金融公庫総合研究所の2025年度新規開業実態調査では、開業時の資金調達額は平均1,219万円で、そのうち金融機関等からの借入が平均827万円(67.9%)、自己資金が平均279万円(22.9%)でした。
同じ調査の2021年度から2025年度までの5年分を並べると、借入の平均は自己資金の平均のおよそ2.7〜3.3倍で推移しています。公庫も、創業資金の総額に占める自己資金の割合は平均で2割程度としています。
ただし、この調査の対象は公庫が融資した企業です。借入をした人に偏った数字なので、「自己資金は2割あれば足りる」という意味ではありません。借入が増えれば、開業後の毎月の返済も増えます。
開業資金が足りないときの調達方法
日本政策金融公庫の融資
新しく事業を始める人向けの制度として、日本政策金融公庫に「新規開業・スタートアップ支援資金」があります(2025年3月に「新規開業資金」から名称が変わりました)。融資限度額は7,200万円、返済期間は設備資金が20年以内、運転資金が10年以内です。創業期は、原則として無担保・無保証人で利用できます。
融資を受けるには、事業計画書を作り、審査を受けます。希望額がそのまま借りられるとは限りません。
自治体の制度融資
都道府県や市区町村が設けている融資制度です。日本政策金融公庫総合研究所の新規開業実態調査でも、開業時の借入先の1つとして「地方自治体(制度融資)」が挙がっています。条件は自治体ごとに違うので、開業する地域の自治体の窓口で確かめてください。
補助金
開業後の販路開拓やIT導入の費用には、補助金を使える場合があります。
| 制度 | 補助の上限と補助率 | 時期 |
|---|---|---|
| 小規模事業者持続化補助金(一般型) | 上限50万円、補助率3分の2(通常枠) | 第20回は2026年11月5日〜12月15日に申請を受け付ける予定 |
| 小規模事業者持続化補助金(創業型) | 上限200万円、補助率3分の2 | 第4回は2026年11月5日〜12月15日に申請を受け付ける予定 |
| デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金) | 5万〜450万円、補助率2分の1(通常枠) | 2026年は3月30日から申請を受付 |
創業型を使うには、市区町村などが行う「特定創業支援等事業」の支援を受けている必要があります。第4回の公募では、支援を受けた日と開業日の両方が、公募の締切から過去1年以内に入っていることが条件です。
補助金は、採択されてから事業を行い、その後に交付される仕組みです。持続化補助金の公募要領にも「補助事業終了時点で一定要件を満たす必要があり、満たさない場合、補助金交付は行いません」とあります。開業のときに手元にあるお金としては数えられないので、資金計画は補助金なしで組んでおくのが安全です。
フランチャイズで開業する場合に加わる開業資金
フランチャイズに加盟して開業する場合は、ここまでの費用に本部へ払うお金が加わります。
| 費用 | SUMiTASの場合 |
|---|---|
| 加盟金 | 200万円(税別) |
| ロイヤリティ | 月10万円(税別・定額) |
| 保証金 | なし |
| システム利用料・広告分担金など | 必須のものはなし(任意の従量制サービスあり) |
| 研修費 | 加盟金に含む(東京の研修に出向く場合の交通費・宿泊費は、本部に払うお金ではないが加盟店の負担) |
SUMiTASの開業資金の最小想定(税別でおおよそ500万〜600万円)には加盟金が含まれ、運転資金の最小想定(おおよそ月70万円程度から)にはロイヤリティが含まれています。金額と条件の詳細は加盟金・ロイヤリティのご案内に、比べるときの考え方は不動産フランチャイズの加盟料にまとめています。
加盟してから開業するまでの順番と期間は、不動産会社を開業する流れで説明しています。1人で開業する場合の資金計画は1人でもできる小規模不動産会社の開業方法も参考にしてください。
開業資金のよくある質問
不動産会社は自己資金100万円で開業できますか?
自己資金100万円だけで開業するのは難しいと考えてください。保証協会に入る場合、分担金60万円に入会金や年会費を足すと、多くの地域で入会時だけで100万円前後かそれ以上になり、ここに免許の申請手数料3万3,000円と事務所の費用が加わります。
日本政策金融公庫総合研究所の2025年度新規開業実態調査では、開業時の自己資金の平均は279万円でした。自己資金が少ない場合は、融資と組み合わせる前提で資金計画を立てることになります。調達の方法は「開業資金が足りないときの調達方法」の章をご覧ください。
開業資金がほとんどなくても、不動産会社は開業できますか?
免許の申請手数料と、保証の手続きにかかるお金(保証協会の分担金と入会金、または営業保証金)は、開業する前に払っておく必要があります。そのため、手元資金がほとんどない状態での開業は現実的ではありません。費用を抑える方法としては、自宅の一室を事務所にする、備品をリースにする、営業保証金ではなく保証協会を選ぶ、といった選び方があります。このうち自宅の一室を事務所にする方法は、SUMiTASではお勧めしていません。
不動産会社を個人事業主で開業すると、開業資金はどれくらい変わりますか?
変わるのは主に、会社を作るための費用(株式会社なら登録免許税15万円〜と定款の認証の手数料など)です。免許の申請手数料、保証協会の費用、事務所の費用は、法人でも個人でも同じようにかかります。個人と法人のどちらで始めるかは個人事業主として不動産業で開業するメリットとデメリットで説明しています。
不動産会社の運転資金は何か月分用意すればよいですか?
「事務所を借りてから開業するまでの月数」と「開業してから最初の仲介手数料が入るまでの月数」を足して考えます。首都圏では、売りに出してから成約までに平均でおよそ3か月かかっています(東日本不動産流通機構、2025年)。売主側の仲介では売主を見つけるまでの期間も加わるため、開業後の分だけでも数か月は見込んでおく必要があります。SUMiTASの加盟店では、開業から最初の入金までは2〜4か月、平均3か月が目安です。たとえば事務所を借りてから開業までが2か月なら、合わせて4〜6か月分です。免許や協会の手続きが長引けば、その分を足してください。開業後の収入の考え方は不動産業で起業した人の年収でも取り上げています。
まとめ: 開業資金は「3つの条件」と「最初の入金までの月数」で決まる
- 開業資金の総額は、保証協会か営業保証金か、自宅かテナントか、フランチャイズに加盟するか、の3つで大きく変わる
- 営業保証金は主たる事務所で1,000万円。保証協会に入る場合は、分担金60万円に入会金や年会費を足して、4月に入会する場合の10都道府県の公表額で、おおよそ97万〜173万円(上限の愛知は代表者が専任の宅建士を兼ねる場合)
- 事務所の家賃は開業前から出ていく。仲介手数料は契約時に半分、決済時に残りが入るのが一般的で、売り出してから契約までは首都圏の平均で約3か月、SUMiTASの加盟店では開業から最初の入金まで2〜4か月(平均3か月)。運転資金はこの月数から考える
- 公庫の調査では、開業時の借入の平均は自己資金の平均のおよそ3倍。借入をした人に偏った数字なので、返済まで含めて計画する
- SUMiTASで開業する場合の最小想定は、開業資金おおよそ500万〜600万円(税別。加盟金を含む)、運転資金おおよそ月70万円程度から(1人で運営し、役員報酬月20万円を含めた試算で初年度は月73万円程度)
- SUMiTASで開業する場合は、開業資金と運転資金を合わせて、800万〜1,000万円を目安に用意する
不動産フランチャイズで独立する全体像は不動産フランチャイズとはで、出店できる地域は出店可能エリア検索で確かめられます。
※この記事の内容は、2026年10月時点の情報にもとづいています。制度や金額は変わることがあるため、最新の情報は各機関・各社の公式サイトなどでご確認ください。









